危険な”褒め方”。能力を褒めると知能が下がる?〜マインドセット〜【おすすめ本】

書評

こんにちは。

今回は、『マインドセット「やればできる!の研究」|キャロル・S・ドゥエック』の本を読んでの気づきを書こうと思います。

僕はこの本を読んで、衝撃を受けました。

〜マインドセットで全てが決まる〜

僕は、「ネガティブじゃなくて、ポジティブに考えろってことだろう?」

…そのくらいにしか思っていせんでした。

でも、そんな単純な話ではなく、

このマインドセットが、その後の人の成長に関わってくると分かりました。

正直、子どもの頃が重要なんだと思います。

このマインドセットを知って、

自分自身を”今”から変えることも可能ですが、

特に、親や学校の先生に知ってもらいたいと思いました。

こんな人にオススメ

  • 自分の能力は変わらないと思っている
  • 努力することから逃げている
  • 子どもが成長する”褒め方”を知りたい

是非、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

興味がある方は、本を買って読んでみてください。

オススメです👌

では、早速始めていきます〜。

硬直マインドセット・しなやかマインドセット

マインドセットには、以下の2つがあります。

硬直マインドセット才能は変化しない。ひたすら自分は有能だと思われたい。

しなやかマインドセット才能は磨けば伸びる。ひたすら学び続けたいと思っている。

あなたは、どちらのマインドセットをお持ちでしょうか?

これらは、同じ事象に対しても違った捉え方をします。

そして、行動も変わってきます。

では、どのような違いが出てくるのでしょうか。

見ていきましょう〜

◾️挑戦

硬直マインドセットできればチャレンジしたくない

しなやかマインドセット新しいことにチャレンジしたい

◾️努力

硬直マインドセット努力は忌まわしい

しなやかマインドセット努力は何かを得るために欠かせない

◾️他人の成功

硬直マインドセット他人の成功を脅威に感じる

しなやかマインドセット他人の成功から学びや気づきを得る

👉硬直マインドセット

結果的に早い段階で成長が止まり、可能性を発揮できない。

すべてを決定論的な見方で捉えてしまう。

👉しなやかマインドセット

すべてを自由な意志で切り開いていける。

ここまで理解していただければ、分かると思いますが、

結果的により高い成果を達成できるのは、しなやかマインドセットの人です。

能力を褒めると知能が下がる

僕が(この本の中で)、一番衝撃を受けた内容です。

子どもに対する”褒め方”で、マインドセットが変わるという面白い実験が本書で紹介されていました。

<思春期初期の子どもたち数百人を対象にした実験>

まず、生徒全員に難しい問題を10題やらせた。

ほとんどの生徒がまずまずの成績。

終わった後で褒め言葉をかけた。

褒めるにあたって生徒を2つのグループに分け、

一方のグループではその子の能力を褒めた

「まぁ、8問正解よ。よくできたわ。頭がいいのね」といったぐあい。

もう一方のグループでは、その子の努力を褒めた

「まぁ、8問正解よ。よくできたわ。頑張ったのね」といったぐあい。

能力を褒められた子どもたちは、

”有能”というレッテルを貼られたことになる。

また、努力を褒める方は

子どもたちに何か優れた才能があると思わせないように、

問題を解く努力をしたことだけを褒めるようにした。

グループ分けをした時点では、両グループの成績はまったく等しかった。

ところが、褒めるという行為をおこなった直後から、

両グループの間に差が出はじめた。

能力を褒められた生徒たちは、たちまち硬直マインドセットの行動を示すようになった。

次に取り組む問題を選ばせると、新しい問題にチャレンジするのを避けて、

せっかくの学べるチャンスを逃してしまった。

ボロを出して自分の能力が疑われるかもしれないことは、

いっさいやりたがらなくなったのである。

一方、努力を褒められた生徒たちは、しなやかマインドセットの行動を示すようになった。

その9割が、新しい問題にチャレンジする方を選び、

学べるチャンスを逃さなかった。

その後、生徒たちに対して

◾️難問を出す

👉能力を褒められた生徒たち(硬直マインドセット)は、

自分はちっとも頭が良くないと思うようになった。

頭が良いから問題が解けたのだとすれば、

解けないのは頭が悪いからということになる。

👉努力を褒められた生徒たち(しなやかマインドセット)は、

なかなか解けないのだから、「もっと頑張らなくちゃ」と考えた。

解けないことを失敗と思わず、

自分の頭が悪いからとも考えなかった。

では、問題の出来はどうだっただろうか。

難問が出されてから、能力を褒められた生徒の出来はガクンと落ち

その後ふたたびやさしい問題が出されても成績は回復しなかった。

自分の能力に自信が持てなくなり、

スタート時よりもさらに成績が落ちてしまったのだ

一方、努力を褒められた生徒の出来はどんどん良くなっていった。

難問に挑戦したことでスキルに磨きがかかり、

その後ふたたびやさしい問題が出されたときには、

すらすら解けるようになっていた。

この調査は知能検査の問題を用いて行なっているので、

能力を褒めると生徒の知能が下がり

努力を褒めると生徒の知能が上がったことになる。

僕はこれを知った時、すごく共感しました。

正直、僕が子どもの頃は”硬直マインドセット”の状態でした。

どういう経緯でそうなったかは分かりませんが、

問題を解けないのは、頭がわるいからだと思い込んでいました。

というか、もはや「僕は頭がわるい」と開き直っていました。

でも、それはマインドセットの問題であって、

頭がわるいわけではないと分かりました。

それを小学生の頃に教えてほしかった…

と嘆いても仕方ないので、これからは人の”努力”を褒めるようにして、

しなやかマインドセットの人をたくさん増やしていきたいと思います。

嘘をつくようになる

さらに、先ほどの調査から、

もうひとつショッキングな事実が明らかになりました。

生徒全員に、次の学校の生徒に問題を教えてあげるという趣旨で、

自分の得点を書き込む欄を作り、紙を渡した。

信じがたいことに、

能力を褒められた生徒の4割近くが、得点を高めに偽って書いていた。

硬直マインドセットの子にとっては、

間違えるのは恥ずかしいこと。

それで点数をごまかしたのである。

子どもに「あなたは頭が良い」と言ってしまうと、

その子は自分を賢く見せようとして愚かな振るまいに出るようなる。

これには衝撃を受けました。

ただ、少し生徒の気持ちも分かるような気がします。

生徒は、何気なくプレッシャーを感じています。

でも、親や先生はそんなことを望んで「頭が良い」「優秀」と褒めているわけではないですよね。

しかし、結果的にそういう行動をしてしまう…

だからこそ、この事実を知り”褒め方”にも注意が必要ということです。

むやみに褒めてはいけません。

褒めるべきは、努力やプロセスです✊🔥

まとめ

  • 能力を褒めると生徒の知能が下がる

  • 努力を褒めると生徒の知能が上がる

  • ”硬直マインドセット”から”しなやかマインドセット”に変えよう

最後に

マインドセットには2通りの考え方があります。

自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないという、硬直マインドセットの人。

人間の基本的な資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念のしなやかマインドセットの人。

今、あなたはどちらの説を信じるかによって、あなたの未来は大きく変わります。

僕は、しなやかマインドセットの人でありたい。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

書評
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警察官を辞めて自分らしく生きると決めたヤツ。